【書評】実験の計画と解析(第15章)
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Design and Analysis of Experiments, 9th Edition
第15章 その他の計画と分析のトピック
15.1 非正規応答と変換
応答が正規分布していない場合は
以下の目的のために変数変換を実施することが好ましい
- 分散を安定化する
- 応答変数の分布を正規分布に近づける
- フィッティングのあてはまりを改善する
Box-Cox法
応答変数を指数族に変換する方法
変換パラメータを変更した際に
誤差二乗和が最小になるようにを選択する
の値の多少の差は解析に大きな影響を
及ぼさないため、可能な限り単純な値を選択することが推奨される
一般化線形モデル(GLM)
線形モデルの回帰分析を拡張した形
リンク関数を用いて指数型の関数に線形結合が
含まれる形をつくる
15.2 要因計画におけるアンバランスなデータ
要因実験の各水準におけるデータ数が
アンバランスな場合は解析が複雑となる
近似の方法としては…
- 不足する点を予測する
- 余分な点を除外する
- 平均値を用いる
15.3 共分散の解析(ANCOVA)
分散分析と回帰分析を組み合わせた手法
応答変数が別な変数に依存している場合に有効
応答変数を回帰分析により補正したのちに
分散分析による効果を検定することが可能
これまでに取り扱った要因計画やD-最適計画などと
組み合わせることも可能
15.4 反復測定
人を因子にする場合は被験者ごとの差が大きく
処理の差が見えにくいため
被験者をランダム因子として扱う必要がある
尚、解析方法はランダム化完全ブロック計画と同じ
【書評】実験の計画と解析(第14章)
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第14章 枝分かれ計画と分割法
14.1 2段階枝分かれ計画
因子Bの水準が因子Aの下で
似ているが厳密に一致していない場合を指す
例)原材料のサプライヤーを因子A、バッチを因子Bとする場合
各バッチは各サプライヤー毎に似ているが厳密に一致していない
各水準に任意に番号を割り当てられるような場合は
因子はネストされていると判断できる
各因子が固定効果かランダム効果かによって
平均平方の算出方法と検定方法が異なる
一般的にネストされた因子は自由度が高くなりすぎる傾向があるため
調整を行うためにスタッガード型枝分れ計画が利用可能
14.2 一般的なm段階枝分かれ計画
前述の枝分かれ計画はm段階に拡張が可能
モデルを変更し、解析方法はこれまでと同様
14.3 枝分かれと要因の両方を含む計画
枝分かれ計画と要因計画を合わせて計画を作ることも可能
14.4 分割法
完全なランダム化が困難な場合
一部の実験をまとめて実施する分割法が利用可能
ランダム化がきちんとされておらず
意図せずして分割法のような状態になっていると
誤った結論を導く可能性がある
平均平方の算出方法は13章と同様の方法を用いる
14.5 分割法のバリエーション
2因子以上の分割法
要因計画や一部実施要因計画を分割して実施する
一部実施要員計画の場合
交絡している因子は検定する誤差因子が変化するので注意
二重分割法(Split-Split-plot)
二段階に分割されている分割法
二法分割法
分割法のサブプロットがランダム化されておらず
二方向の分割法として設計される計画
【書評】実験の計画と解析(第12章)
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Design and Analysis of Experiments, 9th Edition
第12章 ロバストパラメータ設計
12.1 導入
ロバストパラメータ設計はプロセスや製品の
パラメータを選択することに重きをおいたアプローチ
アウトプットの平均を目標値に近づけ
目標値付近でのバラツキ最小化することを目的としている
実験室レベルでは制御できる因子も
実際に製品が使用される環境では制御できないため
そのようなノイズ因子に対して
製品の特性が影響を受けないように設計する
田口玄一によって導入された解析方法には
欠点があることがわかり
応答曲面法によるアプローチがとられる
12.2 クロス配列計画
因子を制御因子とノイズ因子に分け
それぞれを要因実験(直行表)に割り付ける
この計画は非常に多くの実験数を必要とするため
より効率のよい複合配列計画がより好ましい
12.3 クロス配列計画の解析
田口によるオリジナルの手法は
平均値自体と平均値/バラツキの比である
SN比を用いるがS/N比には問題もある
平均と分散でモデル化して
正規確率プロットなどから効果を判断する方が適切
12.4 複合配列計画と応答モデルのアプローチ
制御因子と誤差因子の交互作用を含めたモデルを応答モデルと呼ぶ
応答モデルをフィッティングするためのデータは
制御因子と誤差因子を同一の要因計画に含めることで得られ
この計画を複合配列計画(Combined Array Design)と呼ぶ
クロス配列計画のように二重構造の計画を必要としない利点がある
回帰分析によりこのモデルの回帰係数を求め
応答変数の平均を制御しつつ、バラツキを抑える設計を探索する
12.5 デザインの選択
応答モデルを一次でフィッティングしたい場合は要因計画
二次でフィッティングしたい場合は中心複合計画が適切
ソフトウェアを用いた各種最適計画も使用可能
【書評】実験の計画と解析(第13章)
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Design and Analysis of Experiments, 9th Edition
第13章 ランダム因子を含む実験
13.1 ランダム効果モデル
因子の水準を実験者が選択する固定効果モデルとは異なり
母集団からランダムに選択する手法
調査の結果を母集団全体に適用できる
次章で説明する枝分かれ計画や分割法が実用的な例
- 固定因子モデル
因子の水準は実験者によって選択される
統計調査の結果は選択した因子の範囲にのみ適応できる
13.2 ランダム因子の2因子要因計画
第3章で触れた1因子の場合を2因子に拡張
モデルの分散に対して、F検定による仮説検定と推定が可能
解析の方法はANOVA法とREML法(Residual Maximum likelihood)があり
REML法の方が優れているがソフトウェアが必要
13.3 2因子混合モデル
2因子の内、一方が固定効果もう一方がランダム効果の場合のモデル
制限モデル、非制限モデルなど複数の選択肢があり
データによって選択する必要がある
13.4 平均平方の期待値のルール
検定を行うためには平方和と自由度から計算される
平均平方の期待値が必要
この計算は力業でも可能だが以下のルールによって簡単に導ける
- 誤差項は
で表す
- 全体平均
と誤差項
に加えて
すべての主効果と交互作用を含む
かっこで示された下付き文字に対応する因子は他の因子との交互作用がない - 全体平均
と誤差項
以外の項に付く
下付き文字はその性質によって以下の3種類に分けられる
Live(かっこなし)、Dead(かっこあり)、Absent(存在しない) - 各因子の自由度は以下の方法で計算される
(Live因子の水準数 - 1)x(Dead因子の水準数)
誤差自由度は全観測数 - 1 から因子の自由度を引いて求める - 各因子はランダム効果か固定効果に分類される
ランダム効果は分散要素
固定効果はモデル要素の二乗和を自由度で割った形で表される
ランダム効果を含む交互作用はランダム効果に分類される - 平均平方の期待値は、誤差に加えて
その項の分散または固定効果コンポーネントを含み
その項を含み、他の固定効果との交互作用がない項の
分散コンポーネントが含まれる
6.は言葉で説明するのが難しい…
13.5 近似F検定
3因子以上のランダムモデルもしくは混合モデルの場合は
平均平方の構造上、厳密なF検定ができない
その場合は以下の2手法が適用可能
- プーリング
P値の小さい効果の分散を誤差に加えて扱う
誤差の自由度が6以下の場合に実施を推奨
プーリング対象のP値の目安は0.25 - 平均平方の線形結合
検定したい主効果が検定できるように
複数の平均平方を足し合わせF値を構成する
足し合わせの方法は一意ではない
13.6 分散コンポーネントの推定に関する追加のトピック
2因子以上の実験の場合は単純な算出ができない場合があり
その場合は前述の平均平方の線形結合の方法が使用可能
また、各平均平方の自由度が小さい場合は
修正大サンプル法(Modified Large-sample method)が利用可能
【書評】実験の計画と解析(第11章 後半)
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第11章 応答曲面法とその計画
11.4 応答曲面をフィッティングするための実験計画
応答曲面のための最適計画
ソフトウェアで作成が可能な最適計画は以下のような場合に有効
- 実験範囲が特殊
- 適応するモデルが特殊
- サンプルサイズが限られている
作成する際は点交換アルゴリズムもしくは
座標交換アルゴリズムが用いられる
最適化には複数の基準がある(第6章のよりも詳しく説明されている)
- D-最適計画
モデル回帰係数の分散と共分散を最小化する計画 - A-最適計画
モデル回帰係数の分散の和が最小化される計画 - G-最適計画
予測応答の分散の最大値を最小化する計画 - I-最適計画(V-最適, Q-最適とも)
予測応答の分散の平均値を最小化する計画
1次モデルを使用するスクリーニングでは
回帰係数が重要なのでD, A-最適計画が好まれ
2次モデルを使用する最適化では予
測精度が重要なのでG, I-最適計画が好まれる
決定的スクリーニング法(DSD)
m因子に対して2m+1回の実験回数で調査が可能
以下の特徴がある
- 主効果は2次交互作用と交絡しない
- 2因子交互作用は互いに完全には交絡しない
- 全ての2次効果モデルを予測できる
- 2次効果は1次効果と直交しており
交互作用効果とは完全には交絡していない
分解能Ⅲの部分要因計画と小型応答曲面計画の妥協案であり
スクリーニングから最適化まで適応可能
カンファレンス行列を用いて設計可能
基本的に連続因子に用いるが2水準のカテゴリ因子にも使える
ブロッキングも可能
11.5 コンピュータモデルでの実験
有限要素法などの
コンピュータシミュレーションに対しても応答曲面計画は有効
シミュレーションが決定論的である場合
結果は一意であるため繰り返しのない計画が選択される
11.6 混合実験
各因子が独立しておらず、比率などで表される場合に使用可能
3因子の場合は三角図を用いて実験点を表現すると便利
{p, m} シンプレックス格子計画は
互いに従属するp因子に対して、m+1に分割した各点で実験を行う
ただし、境界点での実験が多くなるため、
シンプレックスの内部点や軸上点を追加することが好ましい
因子に下限値が存在する場合は変数変換を実施することで
同様の解析が可能
上下限が両方存在する場合はソフトウェアによる計画が必要
11.7 EVOP(イボップ)
スケールアップを行い、フルスケールでの製造を行うと
大抵はスモールスケールと最適条件がずれる
生産を中断させずに小さな条件変更のみで最適化を行っていく手法
現状の生産条件に対して中心点を含む計画を適応し
専用のシートを用いて解析を行っていく
【書評】実験の計画と解析(第11章 前半)
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第11章 応答曲面法とその計画
11.1 応答曲面法の導入
応答曲面法は最適化を伴う問題を解析する手法
変数に対する応答を曲面で表したものを応答曲面と呼ぶ
効率よく応答曲面の情報を得るためには
応答曲面計画と呼ばれる実験計画を用いるのが好ましい
11. 2 最急降下法
応答曲面法は逐次的な手法であり
初回の実験で得られた結果から応答を最適化する方向に
追加実験を実施することとなる
最急上昇法は応答が最も増加する方向に逐次的に移動する手法
1回目の実験により回帰式を得たのち
以下の手順によって逐次的な実験を実施する
- 1回目の実験で得られた回帰係数が最も大きい変数を
応答が改善する方向に変更する
このとき変更する量をステップサイズとする - 残りの変数についても1.で変更した変数の
回帰係数の比率からステップサイズが決まる
ステップサイズを大きくとった方が実験回数が減らせるし
1回目の実験の変数のふり幅が大きい方が実験回数が減らせそう…
11. 3 2次応答曲面の分析
前述の手法で最適化を進めると静止点が見つかる
静止点は、最大点、最小点、鞍点のいずれかである
静止点が見つかった後はその周辺でさらなる最適化が必要であり
その場合は静止点周辺の応答の勾配に対して
垂直となるように変数変換を行う方法が効果的
最適化したい応答が複数ある場合は
ソフトウェアを用いた最適化が便利
11.4 応答曲面をフィッティングするための実験計画
1次モデルのための計画(直交1次計画)
計画行列の非対角要素が0である計画
回帰係数のばらつきを最小化できる
計画とその部分計画
誤差を見積もるために追加する測定点は中心点が好ましい- シンプレックス
k 次元で k + 1 個の頂点を持つ規則的な図形
2次モデルのための計画
- 中心複合計画(
計画 + 中心点 + 軸上点)
計画で1次モデルを解析し
不足があった場合に軸上点を追加することで
連続的な解析が可能
中心点は一般的に3~5点必要 - Box-Behnken計画
計画を図形としてみたときに
頂点位置に実験点がない計画
頂点位置は高コスト・実施不能である場合などがあり
その場合に有効な計画 - 面心中心複合計画
中心複合計画の軸上点を立方体の面上に配置した計画
中心点が2~3点でよい - 小型複合計画
分解能Ⅲの部分要因計画 + 軸上点 + 中心点
実験回数を減らせるが予測分散が大きくなる - ハイブリット計画
さらに実験数を抑えた計画
詳細は引用文献…
応答曲面計画の評価
応答曲面計画の目的は応答を予測することであるため
予測分散を評価する必要がある
2因子の場合は予測分散を2次元のコンター図に
プロットすることが可能である
k因子の場合はVariance Dispersion Graph (VDG)を確認する
Scaled Prediction Variance (SPV)が
計画の中心からの距離に対してプロットされている
応答曲面計画におけるブロッキング
計画が1次モデルに対して使用される場合
第7章に記載の方法でブロッキングが可能
ただし、中心点はそれぞれのブロックに同じ回数含める
2次モデルの場合は条件が複雑になる
中心複合計画の内、いくつかはブロックに分割することが可能
可能な計画が表11. 11に示されている
【書評】実験の計画と解析(第10章)
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Design and Analysis of Experiments, 9th Edition
第10章 回帰モデルの適合
これまでのセクションでも回帰分析が行われてきたが
本章で数学的な背景を含めた詳しい解説が行われています
回帰のあてはまりを判断するための
検定方法も紹介されています
以下、内容の要約です
10.1 はじめに
実験計画と回帰分析には強いつながりがあり
結果を定量的に解釈するためには回帰モデルを作成することが重要
10.2 線形回帰モデル
応答変数を独立変数 x 回帰係数の一次結合の形であらわしたものを
多重線形回帰モデルと呼ぶ
交互作用などの二次の効果がある場合は
それらを新たな変数とみなすことで
二乗の項が存在しない形にすることができる
10.3 線形回帰モデルにおけるパラメータの評価
最小二乗法とパラメータの不偏推定に関する
数学的な説明と実例
10.4 多重回帰と仮説検定
多重回帰モデルにおける仮説検定は
以下のバリエーションが使用可能
- F検定
帰無仮説:すべての回帰係数が0
対立仮説:回帰係数の少なくとも1つが0でない - t検定
帰無仮説:任意の回帰係数が0
対立仮説:任意の回帰係数が0でない - 部分F検定
帰無仮説:特定の回帰係数セットがすべて0
対立仮説:特定の回帰係数セットのう¥ち少なくとも1つが0でない
回帰のあてはまりは値の大きさで判断する
通常の値は因子数を増やすだけで増加するため
補正値を用いる方が好ましい
10.5 多重回帰における信頼区間
回帰係数と予測応答について信頼区間を算出可能
10.6 新たな予測観測の予測
回帰式から新たな点を予測する場合は
あくまで既存データの内挿点とすること
外挿すると外れる可能性が高い
10.7 回帰モデルの診断
回帰モデルのあてはまりを確認することは重要
誤ったモデルは誤った結論を導く可能性がある
これまで例題で確認してきたように残差を分析することで
あてはまりの度合いを定性的に確認することができる
スケール化残差を用いると分析がしやすく
複数の種類があるため状況に応じて使い分ける必要がある
10.8 適合性の不足の検定
あてはまりをF検定によって確認する方法も可能
誤差を純誤差とLOF(Lack of fit)に分解しその比をF検定する